金相場2025年6月:円換算で読み解く「高値維持」とその背景
2025.06.27
📌 はじめに
2025年6月末、金価格は世界的に高値圏を維持しつつ、やや調整色も見せ始めています。ドル建て価格の高止まりに加えて、円安が続く日本では、店頭価格が1グラムあたり17,000円を超える状況が続いています。
この記事では、世界市場での金価格の動向、日本円での換算、国内小売価格の推移を総合的に整理し、「今、金をどう見るべきか」について解説します。
🌍 金価格の国際動向(2025年6月27日時点)
-
ドル建てスポット価格:$3,298.70/トロイオンス(約31.1035g)
-
為替レート:1ドル=約145円
→ 円換算:約478,311円/トロイオンス ≒ 約15,378円/g -
COMEX金先物の動き(6月26日付)
-
出来高:162,181枚(増加傾向)
-
オープン・インタレスト:433,908枚(微減=ポジション整理)
-
📉 一時的な下落の背景
-
米ドル反発:FRBが利下げに慎重な姿勢を見せており、ドル高→金安へ。
-
中東情勢の緊張緩和:イスラエルとイランの停戦報道により、安全資産としての金への需要が一服。
🏪 国内小売価格の動向
主要業者の2025年6月27日時点価格(1gあたり・税込)
店舗名 | 小売価格 | 買取価格 | 前日比 |
---|---|---|---|
田中貴金属 | 17,029円 | 16,859円 | -115円 |
徳力本店 | 17,040円 | 16,870円 | -110円 |
-
参考:池田商店(名古屋)も17,040円/g(徳力準拠)
📈 店頭価格の推移(田中貴金属:過去1ヶ月)
日付 | 店頭小売価格(円/g) |
---|---|
5月19日 | 約12,500円(安値圏) |
6月16日 | 17,678円(年初来高値) |
6月27日 | 17,029円(調整中) |
※金価格は5月下旬から急騰し、6月中旬にピーク到達。現在はやや落ち着いているものの、依然として過去最高水準に近い価格圏を維持しています。
🔍 中期的な見通しと投資視点
📊 各種要因の分析
視点 | ポイント |
---|---|
地政学 | 中東・中国リスクが再燃すれば再び買われやすい |
中央銀行 | 2025年も発展途上国を中心に「金の実需買い」が続く |
インフレヘッジ | 日本国内でも物価上昇に備えた現物保有ニーズは根強い |
為替の影響 | 円安が続けば、ドル建て価格が下がっても円建て価格は高止まり |
💡 投資アドバイス(個人投資家向け)
-
今は「急騰期のあとの調整局面」:高値掴みに注意しつつも、分散購入(積立)戦略が有効。
-
17,000円/g台の価格は高値圏ながら、円安や地政学的リスクが再燃すれば再上昇の余地あり。
-
金ETFや純金積立など、「価格平均化」が効く商品が今後も主力に。
✍️ まとめ:今の金価格をどう見るか?
-
ドル建てでは3,300ドル前後と一服感あり。
-
円建てでは円安により史上最高水準を維持。
-
国内店頭価格は17,000円/g台前半で推移。しばらくこの高水準が継続する可能性も。